こんにちは、ITエンジニアのSunaoです。
少し前のブログでも書きましたが「プログラマー」や「サーバー構築」などを行うIT系エンジニアの需要は、これから上がっていく一方で、下がることはありません。
ITエンジニアとして20年近く業界に関わっている僕に言わせると、これから就職や転職するなら、ITエンジニア一択だと断言します。
理由としては「圧倒的にITエンジニアが少ない状況」が続いているからです。
経済産業省が2016年に行ったIT人材の動向に関する調査によると、2016年時点で不足数は「約17万人」と推計されています。また今後2019年をピークに人材供給は減少傾向となり、より一層不足数が拡大していきます。
2020年には不足数が25万人程度になることから、いかにITエンジニアが不足しているかが分かります。
-
現役エンジニアがこれからITエンジニアへの転職や就職をオススメする理由
こんにちは、ITエンジニアのSunaoです。 僕はITエンジニアとして長くなりますが、今、ITエンジニアへの転職や就職は本当にオススメです。 ITエンジニアへの転職や就職をすすめるには当然、理由があります。なんといっても一番の理由は「ITエ ...
もし、将来に不安がある場合や、待遇面で不満がある場合にはITエンジニアを目指してみることをオススメします。
しかし具体的にITエンジニアになるため「なにを勉強したら良いか」「どのような方法でキャリアを積み重ねていったらよいか」分からない場合も多いと思います。
特にIT系業務を未経験の場合は尚更です。
今回は現役エンジニアの僕が、そんな場合に役立つITエンジニアの基本と、エンジニアになるための方法を説明していきます。
ITエンジニアとは インフラエンジニアとプログラマー
ITエンジニアはスキルや経験によっていくつかの職種に分かれています。大きくはプログラム開発を行う「プログラマー」、サーバーやネットワークの設計や構築を行う「インフラエンジニア」、機器の修理を行う「カスタマエンジニア」など。
現状では、エンジニアの職種はもう少し細分化されて、セキュリティを設計、実装する「セキュリティエンジニア」やデータベースを専門に設計する「データベースエンジニア」といった職種もあります。
ウェブサイトのデザイナーや、ユーザーインターフェースを設計するのも広い意味ではエンジニアに含まれると思います。
ここではITエンジニアとして主にプログラム開発を行う「プログラマー」と、ネットワークやサーバーといったインフラの設計、構築を行う「インフラエンジニア」を対象にしてお話していきます。
ITエンジニアの転職・就職に必要なもの
ITエンジニアに必要なものは、ソフトウェアやデバイスといった道具や知識より「経験」です。
エンジニアとして現場に出たり、実際にユーザー向けの案件を担当したりすると、予想していないようなことも起こります。システムには付き物の「トラブル」「障害」もよく発生します。
こういったことを経験しているエンジニアと、未経験のエンジニアでは考え方も対応にかかる時間も変わってきます。経験を積むをことが重要なのはどの仕事でも同じですが、エンジニアでも同様に経験を積んでいる人が優遇されます。
ITエンジニアの転職・就職に経験が必要なわけ
一番必要なものとして「経験」を挙げたのは、プログラムの実装やインフラの動作検証、設計について経験があれば精度が高い作業を短期間で行うことができます。
もし実装したことがない機能や、初めて行うシステム設計を行うときに全くの未経験だと、機能の検証や動作確認の時点でかなりの時間を使ってしまいます。場合によっては納期を超えてしまうかもしれません。
時間はコストに直結します。時間がかかるということはコストが多くかかると考えるとわかりやすいかと思います。
もちろん最初は誰でも未経験です。なのでできる限り早く開発現場や案件をこなすことができる環境に身を置いて経験を身に付けることが大切です。
経験が自分自身のキャリアとなって付加価値を高めることになります。
エンジニアの知識は独学やセミナーで身に付けることができる
知識についても経験と同様でITエンジニアには必要なものですが、経験と違い「知識」はある程度、独学でも勉強することができます。そのため案件をこなすことで身に付けることができる「経験」より重要度が低くなります。
ポイント
ここで大切なのは知識が大切ではないといっているわけではなく「知識」はとても大切ですが、エンジニアとして場数をこなさなくても、自分の努力次第でどれだけでも身に付けることができるということです。
そこでITエンジニアにとって必要な知識として基本的な項目をまとめてみました。
インフラエンジニアに必要な知識
もし希望している職種が「インフラエンジニア」の場合には、以下のような知識が必要になります。
インフラエンジニアに必要な知識
- TCP/IPやプロトコルといったネットワークの基礎
- Windows Serverの基礎、特にActive Directoryやサーバー構築の基本的な操作
- Linuxの基本的な操作方法と良く利用するコマンドの習得、オープンソースの設定方法
- クラウドの基礎(特にAWSをオススメします)
- 障害発生時の基本的なトラブルシューティングの方法
特にクラウドサービスの導入が一般的なレベルにまで増えてきている状況からAWS(Amazon Web Service:Amazonが運営するクラウドサービス)の知識を身に付けることが良いと思います。
AWSは1年間はほぼ無料で基本的な機能を利用できますので、まずは使ってみることから始めてみて下さい。
プログラマーに必要な知識
目指しているエンジニアの職種がプログラマーなら
プログラマーに必要な知識
- php/java/ruby などプログラム言語の基礎
- RDBMS(具体的にはMySQLやPostgreSQLなど)データベースの基礎
- プログラミングで利用する統合開発環境(IDE)ソフトウェアの操作方法
あたりになります。
こういった知識は、ウェブサイトや書籍で勉強できます。
個人的には書籍で基本的な学習をして、足りない部分をウェブサイトで補強する形です。書籍はお金がかかりますが、何度も見直すことができるため、基本的な学習には最適です。
自分への投資だと考えて必要な書籍は購入するようにして下さい。
エンジニア向けのツールやソフトウェア
ITエンジニアに必要なものは、実はそれほど多くありません。基本的にはパソコンが一台あれば大丈夫です。
パソコンは就職している場合には、企業から支給されるパターンがほとんどかと思います。支給されたパソコンは企業によって、ソフトウェアのインストールを禁止(できないようにしている)されているものもあります。
そういった環境は除外して、ここではこれからITエンジニアになりたいという方を対象にして、実際に僕が作業をおこなう場合に利用しているツールを紹介していきます。
ITエンジニアが利用する環境について
ITエンジニアは基本的にパソコンが一台あれば、どこでも仕事ができます。(勿論、インターネット環境がある前提)パソコンは持ち運びができて軽量なノート型のパソコンがオススメです。僕自身はノートパソコンとデスクトップの両方を使っています。
デスクトップは普段の作業用です。作業スペースを大きく取りたいので、大画面のモニターを接続しています。
ノート型は外出先でのリモートログインや現地作業が必要な時に利用します。モニターの大きさは13インチで小さめを選んでいます。主に外での作業を想定して、持ち運びやすい、軽量なものを選んでいます。
参考
僕はAppleのMacbookを使っています。学生時代からMacを使い続けて慣れているからというのが理由です。しかしMacはそれなりに高価ですので、これからパソコンを用意する場合には、もっと安価なものでも良いと思います。
性能もそれほど必要ありません。参考までに僕の利用しているMacのスペックを紹介します。
CPU | Intel Core i5 2.7GHz 4core |
メモリ | 8GB |
ディスク | SSD:256GB、外付けSSD:500GB |
動画やゲームをするわけではないので、仕事用としては、これより低い性能のものでも大丈夫です。
一つだけ注意する点としてはディスクは「SSD」を選択してください。SSDはHDDと比較して読み込みと書き込みが圧倒的に早く、イライラしません。
安いノートパソコンはディスクがHDDの場合が多いので気を付けて下さい。
外付けのSSDは検証につかう仮想マシン用です。学習を行うのに、物理的なコンピューターを用意するのは設置場所やコストなどから難しいので、仮想的なマシンを作成して検証環境として利用します。
時々はWindowsも必要になるのでMacでWindowsを使えるソフトウェア【Parallels】
» MacでWindowsを使えるソフトウェア【Parallels】
MacでWindowsを使いたい場合にはオススメです。
インフラエンジニアにおすすめなソフトウェア
パソコンにインストールするオススメのソフトウェアを紹介します。基本的なソフトウェアばかりですが、これだけインストールしておけば、基本的な作業を行うことができます。
用途 | ソフトウェア名 |
リモートログイン用 | Teraterm (TTSSH) |
テキストエディタ | 秀丸エディタ(有償)、サクラエディタなど |
ファイルコピー用 | WinSCP |
ブラウザ | Chrome、Firefoxなど |
ドキュメント作成 | マイクロソフト Office(有償) |
ネットワーク調査用 | Wireshark |
テスト環境作成 | VMware、Oracle VM Virtualbox、VMware Playerなど |
ソフトウェアの使い方についてはウェブで探すと多くの情報がでてきますので、ここでは割愛していますが、最低限、これだけで大丈夫です。マイクロソフトのOfficeと秀丸以外は無償で利用できるソフトウェアになります。
インストールして使ってみて下さい。
プログラマー向け 統合開発環境(IDE)
プログラム開発を行うには統合開発環境(IDE)を利用することをオススメします。テキストエディタで開発してしまう猛者もいますが、せっかく無料で使える高性能なIDEがありますので、ここではオススメのIDEをいくつか紹介します。
良く利用されるIDEを以下のようにまとめてみました。
IDEソフトウェア | 対応言語 |
Eclipse | Java (プラグインで追加対応:C++、PHP、Perl、C#、D言語、TeX、Python、Ruby、JavaScript、COBOL、AspectJ、Mathematica) |
NetBeans | Java、PHP、C、C++、JavaScript、Groovy |
VisualStudio | C#、Visual Basic、F#、C、C++、Python、Node.js、HTML、JavaScript |
Xcode | C、C++、Objective C++、Java、AppleScript、Objective-C、Swift |
Android Studio | Java(Android開発) |
XAMPP | MySQL、PHP、Perl |
注意ポイント
iPhone用アプリケーションを開発するためのXcodeはmacOSのみで使えます。macOSはmacでしか動作しないため、ハードウェアとしてmacが必要になります。
紹介したIDEは全て無料で利用できるものになります。
開発環境やテスト環境作成にはVPS
もしプログラムを動かすための「開発環境」が必要になるということなら、最近では安価なVPS(Virtual Private Server:インターネット上の仮想マシン)がありますので、その上に構築できます。
僕の場合にはVPSとしてSSDで高速なConoha VPSサーバー
ディスクにSSDを利用しているためVPSの速度が速く、不満を感じたことがありません。メモリが512MBのVPSなら初月は無料で利用することができます。月額も630円と安価に使えます。
レンタルサーバーは一つの環境を複数で利用していることや、管理をウェブからしかできないパターンが多く、検証や開発、勉強には不向きなため、「VPS」をオススメします。
開発環境をローカルに作成する場合には、仮想化ソフトウェアの「VMware」や「virtualbox」などの仮想環境で仮想マシンを作成することで十分にまかなうことができます。
ここまでツールやソフトウェアを紹介してきました。お分かりのようにデバイスや道具への投資はそれほど必要ありません。是非、インストールして実際に使ってみて下さい。
未経験からITエンジニアになるための方法
ここからは実際にITエンジニアとして転職や就職するための具体的な方法についてお話したいと思います。
ITエンジニアに限らずですが、未経験で業界への「就職・転職」は難しいと考えて下さい。独学である程度、学習をしてきて基本的な知識や見せることができるプログラムやIT関係の資格があれば、転職や就職には有利ですが、全く知識がない場合に難しいと言わざるを得ません。
転職サイトでの情報をみると未経験でも募集をしているところがちらほらと見かけます。こういったところを狙うのも一つの方法です。転職エージェントへ相談してみても良いかもしれません。
このような理由からITエンジニアになるために必要ことは、キャリアをつくるためにIT系の企業へエンジニアとして就職することです。
僕も未経験でエンジニアとして就職してキャリアをつくりました。
ITエンジニアには「フリーランス」という選択肢もありますが、キャリアがない、コネがないという状況で仕事を取ることは難しいと思います。もし案件を受注できたとしても、失敗する可能性が大なので、まずはエンジニアとして就職することを目指しましょう。
経験を積むことで初めて、次のキャリアやより良い条件での転職も見えてきます。
未経験でもエンジニアに転職・就職するための具体的な3つの方法
未経験でもエンジニアとして就職するためにはいくつかの方法がありますが、具体的には以下のような方法が考えられます。
ITエンジニアとして就職するための方法
- 資格を独学で取得して就職する
- IT系の専門学校に通う
- プログラミングスクール、エンジニア向けスクールに通う
これから一つ一つを詳しく説明していきます。
IT系の資格を取得して転職・就職する(独学)
独学して知識をつけて就職するという選択肢がありますが、これは正直、かなり難易度が高く難しいところです。経験がないエンジニアを雇ってくれる企業は、そう多くはありません。
どうしても「独学」でITエンジニアとして就職したい場合には「資格の取得」をオススメします。
ITエンジニアとしてキャリアの変わりに資格をもっていることで、技術と知識をアピールできます。
インフラエンジニアならクラウドに関連する資格をもっていると、就職に有利になります。
特にAWS(Amazonのクラウドサービス)の資格、例えばソリューションアーキテクトは、国の情報系の資格より人気が高いので、おすすめです。
僕もソリューションアーキテクトの資格を持っていますが、案件の相談をいただく際には、よく話題になります。
最近ではエンジニアの数が足りないことから未経験でもOKの企業も増えているようです。そういった企業を探してみるのも良いと思います。
面接の際には独学で勉強していることをアピールできると就職できる可能性も上がります。
IT系の専門学校に通う
専門学校は1~2年ほどの時間と200万円近い授業料/入学金が掛かりますが、その分しっかりとした知識を学ぶことができます。ただ、勤めている場合には、とても専門学校の授業を受けている時間はないかと思います。
新卒で就職していない場合や、貯金がある場合には、専門学校でじっくりと技術を学んでみるという選択肢もあります。就職支援がしっかりしているので安心ですが、現実的には難しいところです。
プログラミングスクールやエンジニア向けスクールを受講する
いちばん現実的な方法が、エンジニア向けのプログラミングスクールに通うという選択肢です。
早いところでは2ヶ月程度で受講を完了できます。受講完了後の就職・転職にも力を入れているため、ITエンジニアを目指す場合にはエンジニア向けスクールの受講がオススメです。
就職している場合でもオンライン授業が用意されているため、スケジュールを調整して通うことができます。
※オンラインを利用する場合には受講完了まで半年程度かかります。
プログラミングスクールやエンジニア向けスクールなら短期間でIT系の企業に就職でき、ITエンジニアとしてのキャリアを開始できます。
もし最短で確実にITエンジニアになりたい場合にはプログラミングスクールを選択することがベストです。
オススメのエンジニア向けスクール TECH::EXPERT
参考 エンジニア向けのスクールとしてテックエキスパートをオススメする理由
-
未経験におすすめ転職・就職向け実践的プログラミングスクール TECH EXPERT
こんにちは、ITエンジニアのSunaoです。 このブログを見ている方はLinuxやWindows Server、オープンソースやプログラム開発といったITに関わる仕事に興味がある人が多いと思います。 プライベートでサーバーやネットワーク、シ ...
高い就職率としっかりとした授業をうけるため受講料もある程度は必要となります。
また短い期間で基本的な知識を身に付けるため、努力も必要になります。それでも本当にITエンジニアになりたい場合にはまず「無料のカウンセリング」で相談をしてみることをオススメします。
受講料は自分への投資ということで、将来の自分へ投資すると考えてみてはいかがでしょうか。
無償のインフラエンジニア向けスクールを受講する
数は多くありませんが「ネットワーク」や「サーバ」といったインフラの基本について無料で学ぶことができるスクールがあります。こういったスクールでは「資格の取得や就職」までサポートしてくれるため、インフラエンジニアとしてのキャリアをスタートさせるにはもってこいです。
記事を見ていただいて、ITのインフラに興味を持った人のために、現役エンジニアが選んだ無料のおすすめ「インフラエンジニア向けスクール」をまとめてみました。
この中で選べばOKな無料のインフラ向けスクール
- GEEK JOB
※インフラの基本であるサーバーとネットワーク両方を学べます。高い就職率でおすすめ - ネットビジョンアカデミー
※2ヶ月でネットワークエンジニアに。CCNA資格取得から就職までサポート - エンジニアカレッジ
※2ヶ月でネットワークとサーバーの基礎を学べるスクール。就職率も95%と高い
紹介したスクールでは「無料のカウンセリング」を用意しています。
無料カウンセリングに参加をしても損することは一切ありません。 むしろ、未経験からのエンジニア転職に関する話や、講座の内容を聞くことができるので、参加するメリットは大きいです。
考えているより「動く」ことが大事です。無料のカウンセリングで相談してみることがエンジニアへの第一歩です。